現在の部屋が一番快適かも(笑う)

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会社の同僚、「ピアノを買うらしいな」
私、「誰に聞いたの?」
同僚、「会社中のウワサになってるよ」
ピアノを買うのは正しいのだが、私が買うわけではない。

家に帰ると、駐車場に義父の車が停まっていた。
義父が家に来ていると思うだけで、私の血圧は上がる。
私、「ただいま」
玄関に義父の靴を見付けると、血圧は更に上る。
妻、「お父さん来てるから」
言われなくても分かってる。

リビングに行くと、上座に義父がいた。
私、「お義父さん、いらっしゃい」
義父、「突然来てスマンナ」
娘、「お爺ちゃん、ピアノのことで来てくれたのよ」

義父が持って来たのは、ピアノのカタログ。
義父、「Aちゃん(娘)、どのピアノが良い?」
娘、「これが良い」
娘がカタログを指差したのはグランドピアノ。
義父、「じゃあ、これにしようか」
妻、「良かったわね」
私、「・・・」

着替えのために夫婦の部屋へ行き
私、「グランドピアノって幾らするの?」
妻、「練習で使うやつだから、1000万もしないわよ」
私、「い、1000万!?」

着替えて義父がいるリビングに戻ると
義父、「ピアノを買うのは良いのだけど、何処に置く?」
何処に置くと言われても、3メートル以上の幅を取るグランドピアノを置ける場所となると、リビングか私の部屋しかない。
義父、「ピアノを置くために物置き部屋をリフォームしようと思うのだけど、どうかな?」
どうかな?と言われても、年収700万もない私では簡単に決められることではない。
義父、「リフォーム代も出すから心配するな」
助かった。

義父、「物置き部屋をリフォームするってことで良いね?」
さっきから気にはなっていたのだが、グランドピアノを置ける場所となるとリビングか私の部屋しかないはずなのに、義父が言う物置き部屋って何処のことだ?
グランドピアノ代もリフォーム代も出してもらうと、私は口を挟める立場にはない。

海外に1ヶ月ほど出張に行き帰国すると、私の部屋で娘がピアノの練習をしていた。
娘、「パパ、おかえり」
私、「パパの荷物は?」
娘、「お爺ちゃんが持って行ったよ」
私、「ねえママ、僕の荷物は?」
妻、「お父さんがレンタル倉庫に運んだわよ」
自分の部屋がリフォームされ、娘が使う分には良いのだが、私の荷物は郊外のレンタル倉庫に運ばれ、現在、そこを部屋として使っている。